「外国人を採用したいが、特定技能の採用手続きの流れがわからない」——そんな経営者・採用担当者の方が増えています。特定技能ビザは、深刻な人手不足に悩む中小企業にとって最も現実的な即戦力採用手段です。しかし、手続きのステップが多く、初めて取り組む企業には複雑に感じることも多いため、事前の整理が欠かせません。
この記事では、特定技能の採用から手続きの流れをSTEP順に解説します。
特定技能とは?採用前に押さえておく基本
特定技能とは、人手不足が深刻な12分野で即戦力となる外国人材を受け入れるための在留資格です。「技能実習」と異なり転籍・転職が可能なため、企業側は即戦力として採用できます。一方で、選ばれる職場づくりも同時に求められます。
対象分野(2026年現在):介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業
特定技能の採用手続きの流れ(STEP1〜7)
STEP 1:分野別協議会への加入【採用手続きの第一歩】
特定技能の採用手続きで最初にやるべきことが、所管省庁が運営する「分野別協議会」への加入です。たとえば建設分野なら「建設技能人材機構(JAC)」、外食分野なら「外食業特定技能協議会」への加入が必要です。加入費用や手続きは分野によって異なります。
注意: 協議会への加入は採用前に完了させておく必要があります。そのため、後回しにすると申請が通りません。
STEP 2:候補者の確保
特定技能外国人を採用するには、主に3つの方法があります。
- 海外から呼び寄せる: 国内の送り出し機関や人材紹介会社を通じて募集
- 国内在住者を採用: 技能実習を修了した外国人や、留学後に特定技能試験に合格した外国人
- 転籍者を受け入れる: 他社で特定技能として働いている外国人が転職してくるケース
STEP 3:技能・日本語要件の確認
候補者が「技能試験」と「日本語試験(N4相当以上)」に合格しているか確認します。なお、技能実習2号を修了している方は試験免除となります。
STEP 4:雇用契約の締結
給与・勤務時間・休日・社会保険などを明記した雇用契約書を作成します。日本人と同等以上の待遇が義務づけられており、「外国人だから安く雇う」ことは違法です。
STEP 5:支援計画の作成【採用手続きの核心部分】
特定技能1号の受け入れには、企業が「10項目の支援」を実施する義務があります。さらに、この支援計画の内容が申請審査でも重視されます。主な支援内容は次のとおりです。
- 入国前後のオリエンテーション(生活・就労に関するガイダンス)
- 空港等への出迎え・見送り
- 住居確保のサポート
- 生活に必要な手続きへの同行(銀行口座開設、市役所手続きなど)
- 日本語学習の機会提供
- 相談・苦情対応窓口の設置
- 日本人との交流促進
- 非自発的離職時の転職支援
- 定期的な面談と行政機関への通報体制
つまり、支援計画の作成・実行を社内で行う場合は「自社支援」、外部に委託する場合は「登録支援機関」を利用します。初めての企業には登録支援機関の利用を強く推奨します。
STEP 6:在留資格認定証明書の申請
候補者が海外にいる場合は、入国管理局へ「在留資格認定証明書」の交付申請を行います。審査には通常1〜3ヶ月かかります。一方、国内在住者の場合は「在留資格変更許可申請」を行います。
STEP 7:入国・就労開始
認定証明書が交付されたら、候補者がビザを取得して入国します。入国後は支援計画に従ったサポートを開始し、四半期ごとに定期報告書を入管に提出します。
よくある失敗パターン3つ
① 協議会加入を後回しにして申請が却下される
特定技能の採用手続きでは申請前の加入が必須です。そのため、早めに手続きを進めましょう。
② 支援計画の内容が不十分
「計画書を作ったが、実行できていない」では問題になります。しかし、登録支援機関に委託すれば確実に対応できます。
③ 雇用条件が日本人と不平等
賃金や待遇で差別があると、入管の審査で不許可になるだけでなく、罰則の対象になることもあります。
まとめ
特定技能の採用手続きの流れは、正しい手順を踏めば必ず進められます。しかし、ステップが多く、分野によって手続きが異なるため、専門家のサポートを活用するのが最も確実です。
当事務所では、協議会加入から支援計画作成、入管への申請代行まで、ワンストップでサポートしております。「うちの会社で雇えるのか?」という段階からご相談ください。


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