「高度専門職ビザを持っているけれど転職したい」「高度専門職ビザに切り替えると何がいいの?」という疑問をよく耳にします。高度専門職ビザは、日本が優秀な外国人人材を呼び込むために設けた特別な在留資格で、通常の就労ビザにはない多くのメリットがあります。本記事では、高度専門職ビザの概要・メリット・転職後の手続きを行政書士が詳しく解説します。
高度専門職ビザとは
高度専門職ビザ(在留資格「高度専門職」)は、学術研究・技術・経営の分野で高度な専門性を持つ外国人に与えられる在留資格です。
通常の就労ビザと異なり、ポイント制(ポイント計算) によって審査されます。学歴・年齢・年収・職歴などに応じてポイントが加算され、原則70ポイント以上で申請可能です。
高度専門職ビザのメリット
高度専門職ビザには、通常の就労ビザにない以下のメリットがあります。
① 在留期間が「5年」(最長)
通常の就労ビザは1年や3年更新が多いですが、高度専門職1号は一律5年の在留期間が付与されます。
② 配偶者の就労が認められる
通常、配偶者は「家族滞在ビザ」で週28時間の制限があります。しかし、高度専門職ビザ保持者の配偶者は、要件を満たせばフルタイムで就労できます。
③ 永住権の取得が最短1年(または3年)
通常は10年以上の在留が必要な永住権申請が、高度専門職ビザ保持者は80ポイント以上で1年、70ポイント以上で3年に短縮されます。
④ 親・家事使用人の帯同が可能
一定の要件を満たせば、親や家事使用人(ベビーシッターなど)を日本に呼び寄せることができます。これは他のビザにはない特別なメリットです。
ポイント計算の仕組み
高度専門職ビザのポイントは以下の要素で計算されます。
| 要素 | ポイントの目安 |
|---|---|
| 学歴(博士号) | 30ポイント |
| 学歴(修士号) | 20ポイント |
| 職歴(10年以上) | 20ポイント |
| 年収(700万円以上) | 25ポイント |
| 年収(1,000万円以上) | 40ポイント |
| 年齢(30歳未満) | 15ポイント |
| 日本語能力(N1) | 15ポイント |
| 日本の大学卒業 | 10ポイント |
なお、出入国在留管理庁の公式サイトでポイント計算ツールが無料で利用できます。申請前に必ず自分のポイント数を確認してください。
転職したときの手続き(重要)
高度専門職ビザで転職する場合、必ず事前または転職後14日以内に入管へ届け出る必要があります。この手続きを怠ると、在留資格の取り消し事由になる可能性があります。
① 転職前に「在留資格変更許可申請」または「就労資格証明書交付申請」を行う
高度専門職ビザは「所属機関(会社)」に紐づいています。そのため、転職先での業務内容が現在のビザで認められているかを事前に確認することが重要です。
② 転職後14日以内に「所属機関に関する届出」を行う
入管の届出システム(オンライン可)から、新しい勤務先の情報を届け出ます。この届出は無料です。
③ 在留資格変更が必要な場合
転職先の業務内容が大きく変わる場合(例:研究職から経営職へ)は、高度専門職1号ロから1号ハへの変更申請が必要です。
高度専門職1号と2号の違い
高度専門職には1号(イ・ロ・ハ)と2号があります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 1号イ | 学術研究活動 |
| 1号ロ | 技術・知識を要する業務 |
| 1号ハ | 経営・管理 |
| 2号 | 1号取得から3年後に申請可能。活動制限がほぼなくなる |
高度専門職2号は、就労ビザの中では最も自由度が高く、複数の活動を行えるため、永住権取得前の最終ステップとして活用するケースが多いです。
まとめ
- 高度専門職ビザはポイント制で審査され、70ポイント以上で申請可能
- 配偶者の就労・親の帯同など通常ビザにはない特典がある
- 転職後14日以内の届出が必要(怠ると取り消しリスク)
- 永住権を最短で取りたい方には最有力の選択肢


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