外国人介護士の採用ルート4種を比較|在留資格の違いと選び方【2026】

外国人介護士の採用ルート4種を比較|在留資格の違いと選び方【2026】 在留資格
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「外国人の介護士を採用したいが、どの在留資格で採ればいいのか分からない」—介護事業者から、こうしたご相談が急増しています。ひとくちに外国人介護士といっても、採用できる在留資格は複数あり、在留できる期間・家族帯同の可否・必要な試験がまったく異なります。ルート選びを間違えると「数年で帰国してしまった」「そもそも配置基準に算定できなかった」ということにもなりかねません。この記事では、外国人介護士を採用する主な4つのルートを行政書士がわかりやすく比較し、自社に合った選び方を解説します。

外国人介護士を採用できる4つの在留資格(全体像)

現在、介護分野で外国人を受け入れられる在留資格は、主に次の4つです。まずは全体像を表で確認しましょう。

ルート在留期間の上限家族帯同必要な資格・試験特徴日本語要件
①特定技能1号
「介護」
※2号は現状なし
通算5年不可技能・日本語試験即戦力。受け皿が最も大きいN4相当+介護日本語評価試験
②在留資格「介護」上限なし(更新可)可介護福祉士(国家資格)長期・定着向きN2程度(または介護福祉士取得レベル)
③EPA介護福祉士候補者原則4年候補者本人のみ国家試験合格を目指す2国間協定に基づくN3程度(入国時)
④技能実習「介護」→育成就労制度移行中不可段階的な技能評価2027年4月から育成就労へN5相当〜(今後の要件次第)

①特定技能「介護」— 最も現実的な受け皿

介護は特定技能の中でも受け入れが最も多い分野で、採用の受け皿が大きいのが特徴です。就労開始直後から人員配置基準に算定できるため、即戦力として扱える点が最大のメリットです。

要件(試験・日本語)

特定技能「介護」で就労するには、介護の技能試験と介護分野の日本語試験、そして生活・業務に必要な日本語能力(N4相当)が求められます。通算在留期間は5年が上限で、家族帯同は認められていません。2026年時点で、介護分野は1号のみの運用です。

2025年4月から訪問介護も解禁

従来、特定技能外国人は施設系サービスに限られていましたが、2025年4月から訪問介護などの訪問系サービスにも従事できるようになりました。ただし、介護事業所での実務経験や、事業者側の研修・同行訓練といった体制整備が条件となります。

受け入れ人数の上限

特定技能「介護」には、事業所単位で受け入れられる人数に上限(日本人等の常勤介護職員の総数まで)が設けられています。採用計画を立てる際は、この枠を前提に人数を検討しましょう。

②在留資格「介護」— 長期・家族帯同が可能な専門職

在留資格「介護」は、介護福祉士の国家資格を取得した外国人が介護福祉士として働くための専門職系の在留資格です。在留期間の更新に上限がなく、条件を満たせば家族帯同も可能なため、長期定着を前提とした採用に向いています。特定技能や実習からステップアップして国家試験に合格し、この資格へ移行するのが現実的なルートです。

③EPA介護福祉士候補者 — 国家資格取得を前提とした受け入れ

EPA(経済連携協定)に基づき、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3か国から介護福祉士候補者を受け入れる仕組みです。在留資格は「特定活動」で、滞在期間は原則4年。就労・研修を行いながら介護福祉士国家試験の合格を目指し、合格すれば在留資格「介護」へ移行して長期就労が可能になります。受け入れは国際厚生事業団(JICWELS)を通じて行います。

④技能実習「介護」→育成就労(2027年4月〜)

技能実習制度は廃止され、2027年4月1日から新制度「育成就労」へ移行します。育成就労の在留期間は原則3年で、その後は特定技能1号(5年)への移行が想定されています。なお、施行前に認定された技能実習計画は期間満了まで有効で、自動的に育成就労へ切り替わるわけではありません。介護分野の具体的な運用は、今後固まっていく見込みです。

自社に合った採用ルートの選び方(チェックリスト)

  • できるだけ早く即戦力がほしい → 特定技能「介護」
  • 長く定着してほしい・幹部候補として育てたい → 在留資格「介護」(国家資格ルート)
  • 訪問介護で受け入れたい → 特定技能「介護」(2025年4月の解禁要件を確認)
  • 国家資格取得を前提に腰を据えて育てたい → EPA
  • ゼロから育成し中長期で戦力化したい → 育成就労(2027年4月〜)

採用でつまずきやすいポイント

  • 在留資格ごとに、人員配置基準へ算定できるタイミングが異なる
特定技能「介護」・在留資格「介護」EPA・技能実習(今後の育成就労など)
就労開始直後から算定可能原則として就労開始から「6ヶ月」経過後に算定可能(※日本語能力試験N1・N2相当の合格者などは就労直後から算定できる特例あり)
  • 訪問介護は在留資格があれば無条件で従事できるわけではなく、追加要件がある
  • 「日本人と同等以上」の報酬要件を満たす必要がある
  • 受け入れ人数の上限や、分野ごとの手続き(協議会加入など)を見落としやすい

関連記事:特定技能外国人の給与・待遇|「日本人と同等以上」の報酬要件を企業向けに解説

【参考】面接から働き始めるまでの期間(スケジュール感)

外国人採用はビザ(在留資格)の手続き等があるため、日本人よりも採用から配属までに時間がかかります。「いつから現場に入ってほしいか」から逆算してルートを選びましょう。

  • 特定技能「介護」:約2〜3ヶ月(国内在住者の場合)/ 約4〜6ヶ月(海外から呼び寄せる場合)
  • 在留資格「介護」:日本の介護福祉士養成施設(専門学校など)を卒業するタイミングに合わせ、4月入社となるのが一般的です。
  • EPA・技能実習(育成就労):約6ヶ月〜1年程度(現地の送出機関を通じた調整や、入国前の日本語学習などがあるため、最も時間がかかります)

まとめ

外国人介護士の採用は、「どの在留資格を選ぶか」で採用スピードも定着率も大きく変わります。即戦力なら特定技能「介護」、長期定着なら在留資格「介護」やEPAというように、自社の状況に合わせてルートを選ぶことが大切です。制度は改正が続いているため、育成就労制度を含め、最新の要件を確認したうえで進めましょう。

外国人介護士の採用ルート選びや在留資格の手続きでお悩みの方へ。行政書士すずらん国際法務事務所では、無料相談を承っています。自社の状況に合った最適なルートを一緒に検討します。お気軽にご相談ください。

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